秋になると突如として猛威を振るうスズメバチ。
蜂に刺されて悲しい結果になった事例は、年に20件近く起こっているようです。
だからこそ巣が作られれば駆除しない訳にはいかないけれど、それには費用がかかります。
費用をかけて駆除するほど大きくなる前に何とかできれば嬉しいですよね。
スズメバチはいつ、どこに、どのようにして巣を作るのでしょうか?
生態も踏まえて解説していきます!
いつから作りどれくらいの大きさになるのか
一体スズメバチの巣はいつから作られているのでしょうか。
実は、巣自体は暖かくなってきた4月頃から作っています。
なぜその頃の巣を見つけられないのかと言うと、まだ女王バチが一人で巣を作っているからです。
女王バチはシングルマザーとして子供を育て、やがて大所帯へと成長していきます。
大所帯になる前の巣は非常に小さく、巣の特徴となるマーブル模様をしていません。
また、子育てで忙しい女王バチは非常に攻撃性が低く、襲ってこない事も見つけにくい要因となります。
さて、大所帯になるとより良い環境を求めて引っ越しを行います。この辺りは人間と一緒ですね。
この時作られる引っ越し先の巣こそ、我々が最も警戒すべきあのまだら模様の巣となります。
最大で60cmにもなる大きな巣。こうなる前に早めに対策を打ちましょう。
初期の巣の形と場所
女王バチのみで作る初期の巣の内に駆除できれば、費用もかからず安心できますよね。
スズメバチの初期の巣はくまのプーさんに出てくるような、ベルのような形をしたハチの巣です。
直径は4~6cmほど。そこで5匹程度の働きバチを育てながら過ごしています。
働きバチが羽化すると女王バチは餌の捕獲や巣の自衛を任せる事ができるので、バンバン増やしていくことができます。
そうなると後は雪だるま式にドンドン増えていきます。
一般的に人を襲うのは働きバチなので、羽化する前に駆除するのが一番安全でしょう。
巣が作られる場所は基本的に、外敵に見つからない暖かい所に作られることが多いようです。
スズメバチの天敵はカマキリやオニヤンマといった肉食昆虫、虫を主食とする鳥類、蜜を欲する熊などが挙げられます。
また、温かい所としては風が通らない場所や機械熱が発生するところが良いようです。
日光などはあまり必要ないので、必然的に奥まった薄暗くて密閉した空間が好まれるようですね。
具体例を挙げると、空き容器の中や樹木の間、物置や軒下、室外機の近くなどです。
他にも温かくて薄暗い場所があればチェックしておきましょう!
初期の巣の駆除の仕方
初期の巣をみつけたら早目に駆除をしてしまいましょう。
業者に頼むのが一番安全ですが、まだ女王バチ一匹で守っている巣であれば自力でも駆除は可能です。
まず、防護服で身を固めます。女王バチ一匹とはいえ、刺されれば命にかかわります。
防護服は雨合羽と冬用の上着、手には軍手を数枚つけて針が通らないようにします。
非常に暑くなるので熱中症には十分注意してくださいね!
次にエアゾール式殺虫剤と駆除した巣を入れるビニール袋、そして箒を用意します。
駆除の時間帯は、スズメバチが巣に帰宅して休み始める日没後2、3時間した所が良いでしょう。
まずは巣をつついて女王バチが中にいる事を確認し、女王バチが巣の中にいる状態で入り口に殺虫剤を吹きかけます。
女王バチが巣の外へ逃げたら、あとは巣を撤去するだけです。初期の巣は脆いので、簡単に壊すことができます。
逃げた女王バチは殺虫剤を被っているので、もう帰ってくることはありません。
これで駆除は完了です!
数匹でも働きバチがいると非常に危険なので、無理はせずプロにお任せしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
意外にも初期の女王バチは一人で巣を守ったり餌をとったり、大変なんですね。
ついつい同情したくなりますが、大所帯になると育房数6000室とシャレにならない規模に成長します。
また、女王バチにも当然毒がありますし、巣を守るために攻撃もしてきます。
見つけたら心を鬼にして駆除しましょう。
また、どんなに小さい巣でも駆除には危険が伴います。
怖いな、無理そうだな、と判断したら迷わずプロに任せるようにしましょう。