今やエスカレーターは日本の各施設で見られるようになりましたよね。
ただその一方、マナーやルールがなかなか徹底されていない事実があります。
日本エスカレーター協会でも様々な禁止事項や注意喚起がありますが、罰則がないので守っている人は少ないようです。
なかでも人目を引くのはエスカレーターの真ん中でいちゃいちゃしているカップル。
邪魔だなぁと思ってもなかなか声をかけられません。
エスカレーターでいちゃつくとどんな危険が待っているのでしょうか?
なぜいちゃつくのかも踏まえて解説していきます!
エスカレーターは胸キュンポイント?
エスカレーターは恋人たちにとって意外な胸キュンポイントです。
エスカレーター1段の高さは約20センチほど。
男性20~24歳の平均身長が171cm、女性20~24歳の平均身長が158cmなので、彼女が上段に乗ればちょうど顔の位置が同じぐらいになるカップルが多いのです。
熱いカップルだと顔が近づいてそのまま……という事らしいですね。
余談ですが、エスカレーターの立ち位置で男性の深層心理がわかるそうです。
前に乗る男性は自分が引っ張っていきたいタイプ、後ろに乗る男性は彼女に尽くしたいタイプなのだそう。
しかし男性に行ったアンケートでは女性に上段に乗って欲しい男性が過半数を占めます。
理由は彼女がバランスを崩した時に支えたい、他人にスカートの中を覗かれない様にする為、と、彼女を守りたい気持ちがあるようですね。
どうやら顔が近づいて嬉しいのは女性の方のようです。
そういった光景をほほえましく眺める人もいれば、目撃してげんなりする人もいるのが事実。
皆さん、節度あるスキンシップを大切にしましょう!
エスカレーターで後ろを向くと
エスカレーターで向かい合わせになるという事は、前の人が後ろを向くという事です。
進行方向に背中を向けるとどのような危険があるのでしょうか。
エスカレーターは乗っている人にとっては止まっているように感じても、足場は非常に不安定です。
後ろを向くという事は不安定な足場の上で体勢を変えるという事ですから、非常にバランスを崩しやすくなります。
過去の事件を振り返ると、男性が後ろに乗った友人に話しかけようと振り向いたところ、体勢を崩して倒れてしまい、そのまま一番下にいた友人が……という悲しい事件もあるようです。
特に若い女性は特にヒールやブーツなど、不安定な靴を履くことが多いので注意が必要です。
そして事件にもある通り、被害にあうのはバランスを崩した上の人間ではなく下敷きになった下の人間です。
そういった意味で、後ろを向いて乗っていたりすると後ろの人に「バランスを崩して落ちてくるんじゃないか」という不安を与えてしまいます。
そこから口論などのトラブルになるケースも少なくないようです。
自分は大丈夫、という油断は捨てて、どんな時でもきちんと前を向いて乗りましょう。
詰まる可能性を数字で検証
エスカレーターは自動運転ですから、ちょっとしたトラブルが重大事故に繋がります。
例えば後ろを向いて乗っていて、降り口で躓いて転んでしまったらどうなるのでしょうか?
エスカレーターの平均速度は毎分30mの速さなので、1秒にすると50cm進んでいる計算になります。
1ステップの奥行は35cm以上と決まっているので、仮に奥行35cmジャストだとすると1秒に1ステップちょっと進んでいると考えられます。
それらを踏まえて、先頭の彼女が降り口で躓いたと仮定してみましょう。
次のステップに乗っているだろう彼氏は当然巻き込まれてしまいますね。
1ステップ空けて次の人が乗っていたとしたら、二人とも2秒以内に体勢を立て直さないと次の人も巻き込まれてしまいます。
非常装置が作動して止まるまでにも数秒の時間がかかります。
後ろにさらに人が続いていたとしたら……と考えるとぞっとしますね。
そして前章で紹介した通り、一番被害にあうのは一番下の人が最も多いのです。
一番下がお年寄りだったり、子供だったりしたら……と考えると、何とも恐ろしいですよね。
ちょっと詰まる、ちょっと転ぶだけも重大事故につながるのが、エスカレーターという乗り物だという事を覚えておきましょう。
まとめ
この日本でエスカレーターに乗った事がない人はとても少ないと思います。
自動で動く階段として大正3年の博覧会で日本の日の目を見てから、全国どこででも見られるようになりました。
しかし調べてみると、エスカレーターの事故は年間1000件以上。月に80件以上も起きているのです!
馬力にして15トンの重さを動かせる力をもつ機械ですから、思わぬ事故につながりやすいようです。
エスカレーターとは意外と怖い乗り物なんですね。
顔が近づいて嬉しい、とか言っている場合ではありませんよ!
バカップルと称されないためにも、安全かつ節度ある行動を心がけたいものです。